【要点】
- J-PARCの一般公開に行ってきたヨ!
- とにかくスゴい実験機器ばかりなんダ!
- 何がなんだか分からなくても超かっこいいのでみんな見に行くといいゾ!
J-PARCってなーに?(説明困難)
2017年の8月20日に、茨城県東海村にあるJ-PARCの一般公開に行ってきました。
J-PARCっていうのは……えーと、説明が難しい……(そもそもデーブもちゃんと理解できてない)こちらをご覧ください。
多分読んでもあんまり分かりませんね(ゲッソリ)。超ざっくり言うと、物質を構成する原子や原子核について研究するために、陽子に電圧をかけて加速させる装置(を中心とした実験施設群)のことを指します。多分。
で、こちらの施設では年に1度一般公開が行われていまして、大規模な実験施設(の一部)に立ち入って見学し、写真なんかも撮れたり出来るのです。今回、これらの研究施設の写真集を同人誌で発行している、ライター・カメラマンの林佑樹さんにお声がけいただき、同行させていただきました。
同人誌(写真集)の通販はこちら
というわけで、今回は非日常的な実験装置たちの写真を撮りまくってみました。どれが何のどういう装置で~などという解説は事実上不可能(やり始めるとそれだけで本数冊分になると思うので)ですので、施設名と概要(になってない概要)だけざっくり書いていきます。
MLF
物質・生命科学実験施設(MLF)は、中性子とミュオンビームを利用した実験を行う施設。ターゲット物質に中性子とかミュオンビームをぶつけたりして、物質の組成とか構造の特性とかを調べたりするらしいです。
これが何と言われてもという感じですが、J-PARCは、全般にわたってこういうマテリアル&ストラクチャーがひたすら出てくる施設なので、好きな人は終日ワクワクしながら見学出来ると思います。男の子の好奇心重点。
試料物質に中性子ぶつけて、それを周囲のセンサーカメラ(ホントは全周覆えるように設計されてるけど、予算その他の都合で1/4程度にしてあるらしい)で観測する装置。だから何だと言われても答えられないけど、かっこいい。
μSR分光器。ミュオンビームの実験機器らしい。もちろん概要を説明出来るほどの理解も及んでません。中央部以外はほとんど電磁石らしい。
正面から見たビジュアルイメージがすごくて、「太陽神信仰の祭器みたいだ……」とか思ってたんですが、この機器の名称は「アルテミス」(月の女神)だそうです。大変失礼いたしました。
ニュートリノ第一設備棟
ニュートリノ超電導ビームラインを管理・運営する施設です。今回は、冷却プラントの一部や、超電導の実演実験が行われていました。
冷却プラントの一部。
全体で見るとこんな感じの見た目なんですが、この上の部分の……
このパーツが凄くフォトジェニックでした(フォトジェニックとは)。
ニュートリノモニター棟
J-PARCのある茨城県東海村から、岐阜県飛騨市神岡町にあるスーパーカミオカンデにニュートリノを飛ばし、ニュートリノが飛行中どのように変化するか(ニュートリノ振動)を研究するためのニュートリノ振動実験を行うT2K実験が行われています。
実験用ニュートリノの生成で用いられる電磁ホーン。
パイピングが素敵……。冷却用でしょうか。
そして、スーパーカミオカンデへニュートリノを打ち出すビームラインは地下に埋設されているのですが、ここで「打ち出す前のニュートリノ」を検出・計測するためのニュートリノ前置器が設置されています。
T2K実験についてはこちらもあわせてどうぞ。
J-PARC研究棟
研究棟では、講演会やワークショップなどが開催されていました。
これはジャパリパークですね……間違いない。
ハドロン実験施設
ハドロン実験施設は、原子核や素粒子といった、物質の根幹をなす要素についての実験施設です。
メインのビームラインは、遮蔽体で覆われています(正面の緑のブロック)。
ハドロンについてのユニークな展示も。
覚えておきましょう。ハドロンの掟「白色たれ」。
「強い力」「覇道論」と書かれた扇子から、強いパワを感じます。
施設の一画には、とてもフォトジェニックなアイテムも。
とにかく大規模な施設なので、普段なかなか見かけないような治具とかがゴロゴロしているので、それらを見ているだけでも心が踊りますね。
MR加速器施設
MR加速器は、今回のメインディッシュです。光速の99.95%の速度にまで陽子を加速する、J-PARCの心臓部とも言える加速器。
線形加速器(リニアック)で取り出した負水素イオンビームを、2つのシンクロトロン(RCSとMR)で更に加速させます。
MRでは、RCSから入射されたビームを、全周1.5kmで約2秒間、32万回周回して加速させます。何言ってるか全然分かりませんね。ビームを収束させたり曲げたりして制御するために、様々な電磁石が組み合わされています。
というわけで、以下ひたすら写真です。
とにかく、金属、金属、アンド金属です。
コンデンサだそうです。スッゴーイ。モウハジメテマスヨネ。
真空バルブもあちこちに。真空バルブ天国と言えるでしょう。
魂の駆動体って感じ(テキトー)。いや別に駆動してないんですけど。
とにかく普段見ることのない特殊な世界を目にできるというだけでも行く価値アリです。もちろん、物理学とかやっててこっち方面に興味がある、という人にはもううってつけかと。
同様の施設でいうと、つくばにあるKEKで9月3日に一般公開があります。
11月4日にはスーパーカミオカンデの一般公開も。こちらは申し込み制です。
帰りは大洗に寄ろう
そのまま真っすぐ帰ってもいいんですが、クルマがあるなら、ちょっと大洗とかに寄ると、美味しいもの食べて帰れたりするのでおすすめです。
今回は「えんやどっと丸」さんに寄りました。
金属の光沢の描写が素敵なAPO-LANTHAR65mmは、つまり刺身や寿司にも良いということが分かりました。
今回使ったレンズとカメラ
↑今回メインで使用したレンズ。金属のヌメッとした光沢とかが最高に最高なので最高にオススメです。